規則正し排便が無い、排便量が少ない、便が硬く排便時に苦痛を伴う、残便感がある状態が「便秘」です。
当鍼灸院法での適用は下記の2.
発生機序から
１．器質的便秘：消化管の構造的な異常や病変が原因で起こる便秘です。生活習慣やストレスによる機能性便秘とは異なり、腸そのものに物理的な障害があるため、自然な排便が困難になります。巨大結腸症（ヒルシュスプルング病）、癌、腸管の慢性炎症（クローン病、憩室炎、虚血性大腸炎）腸管癒着など。
２．機能性便秘：機能性便秘とは、腸や肛門の構造に異常がないにもかかわらず、腸の働き（機能）が乱れる事で起こる便秘（弛緩性便秘、痙攣性便秘、直腸性便秘に分かれます）
３．症候性便秘：他の疾患が原因で二次的に起こる便秘のことを指します。単なる生活習慣による便秘とは異なり、消化管以外の病気や器質的異常が背景にあります。
甲状腺機能低下症、糖尿病による神経障害、膠原病（強皮症）、神経系疾患（パーキンソン症候群や脊髄損傷）、慢性特発性偽性腸閉塞症（CIIP）、子宮筋腫や卵巣のう腫による腸の圧迫
４．薬剤性便秘 …薬剤の副作用的作用による便秘
- 鍼灸では 、腎虚になり虚熱が発生すると膀胱に熱を受けて便秘になります。 更に、食べ過ぎによっても大腸に熱をもち水分が吸収され便秘になる。 また、2016年の大規模RCTでは、ランダム化比較試験（RCT）では、鍼治療を8週間続けた慢性便秘患者の約3割が週3回以上の自然排便を達成。